マクロの世界

(07)秋田竿灯まつり
(東北三大祭り)
開催場所:秋田市 開催日程:08月03〜06日(毎年)
真昼の暑さもようやく静まる夕暮れ、瞬く間に通りが光の稲穂で埋め尽くされます。まさに夏の夜空から降りた天ノ川のようです。その数なんと230本、1万個におよぶちょうちんを操るのは、旧市内の37町内、職場、企業のより抜きの差し手若衆です。勇壮なお囃子の音と「どっこいしょ」の掛け声とともに、1本約50キロの竿燈を額、肩、腰へと軽々と移し変えていく様は、観衆の心を幻想と感動の世界へと引き込んでいきます。竿燈(国重要無形民俗文化財)の起源は、宝暦年間(1751〜63)に遡ります。豊作祈願と古くから伝わるねぶり流し)不浄を祓い悪霊から身を守る)行事が結びついた禊ぎの行事です。以来、秋田藩久保田城下の町民たちによって受け継がれ「竿燈」と名付けられたのは明治14年からです。明治天皇東北巡幸の際、天覧に供しようと県に提出された秋田市からの伺い書に使われたのが始まりで、中国・北宋時代に編さんされた禅宗史である景徳伝燈録の「百尺竿頭須進歩」に由来するものです。秋田藩史庶民の文化風俗を伝える行事として約250年にもなります。今では県内外、海外からも多くの人が訪れ、秋田を代表する夏祭りとして親しまれています。

秋田竿灯まつり(2009年08月年撮影)