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【美保ヶ関灯台】

美保ヶ関灯台
(世界灯台100選)




●航路識別番号:0848 [F7316] ●位置:北緯35度34分03秒
    東経133度19分31秒
●所在地:島根県松江市美保ヶ関町 ●塗色・構造:白色、塔形(円形)、石造
●レンズ:LB-M60型灯器 ●灯質:単閃白光 毎12秒に1閃光
●実効光度:490,000 cd ●光達距離:23.5海里(約44km)
●明弧:115度から52度まで ●塔高:14.0 m (地上・塔頂)
●灯火標高:82.91 m (平均海面 - 灯火) ●初点灯:1898年11月8日
●管轄:海上保安庁第八管区海上保安部

美保ヶ関灯台は島根半島東部の地蔵崎の先端にある灯台です。明治31年(1898年)に完成しました。地蔵崎付近は、大山隠岐国立公園に含まれ、日本海の雄大な眺めと、晴れた日には隠岐島や大山を望むことのできる景勝地です。灯台は、海抜73mの岩上にあり、高さ14mあります。明治31年に造られたもので、明治の面影をとどめた石造りの風格のある建物で、1998年に「世界の歴史的灯台100選」に選ばれた。岬の下には美保神社の祭神・えびす様(事代主命)が釣りを楽しんだところといわれる沖の御前島がみえます。


美保ヶ関灯台(2014年04月撮影)








































【出雲日御碕灯台】

出雲日御碕灯台
(世界灯台100選)




●航路識別番号:0821(F7334) ●位置:北緯35度26分02秒
    東経132度37分45秒
●所在地:島根県出雲市大社町日御碕秋台 ●塗色・構造:白色・塔形・石造
●レンズ:第1等フレネル式 ●灯質:群閃紅白互光毎20秒に白2閃、紅1閃
●実効光度:480,000 cd ●光達距離:21海里(約39km)
●明弧:24度 - 245度 ●塔高:43.65 m (地上・塔頂)
●灯火標高:63.30 m (平均海面・灯火) ●初点灯:1903年(明治36年)4月1日
●管轄:海上保安庁・第八管区海上保安本部

日御碕の突端に立ち、日本一の灯塔の高さを誇る石造灯台。周辺は、大山隠岐国立公園の一部となり、日本海を臨む景勝地。尚、碕の字がつく唯一の灯台でもある。世界灯台100選や日本の灯台50選に選ばれた日本を代表する灯台で、歴史的文化財的価値が高いため、Aランクの保存灯台となっている。また、全国に5箇所しかない最大の第1等レンズを使用した第1等灯台でもある。島根半島、最西端の断崖にそびえ、明治36年(1903)に設置され、高さは43.65m、海面から灯塔の頭上までは63.30mと日本一の高さを誇ります。光度は48万カンデラで夜間約40km沖合まで達し、100歳を越えた今なお現役で海の安全を守っています。外壁は松江市美保関町から硬質の石材を切り出して使用した美しい石造り。内壁はレンガ造りで施され、外壁と空間をあけた特殊な二重構造となっています。その歴史や文化的な価値の高さから、平成10年に「世界の歴史的灯台百選」の一つに、平成25年に国の登録有形文化財に選ばれました。


出雲日御碕灯台(2004年06月撮影)












【神子元島灯台】

神子元島(みこもとしま)灯台
(世界灯台100選)




●航路識別番号:2447 [F6290] ●位置:北緯34度34分31秒
    東経138度56分29秒
●所在地:静岡県下田市 ●塗色・構造:白地に黒横帯2本塗、円形、石造
●レンズ:第3等大型レンズ水銀槽式回転機械 ●灯質:群閃白光 16秒毎に2閃光
●実効光度:282,000 cd ●光達距離:19.5海里(36km)
●明弧:全弧 ●塔高:23 m (地上・塔頂)
●灯火標高:51 m (平均海面 - 灯火) ●初点灯:1871年1月1日
●管轄:第三管区海上保安本部

幕末に江戸幕府と列強との間で結ばれた改税約書(江戸条約)に基づき建設された、条約灯台と呼ばれる8基(観音埼、野島埼、樫野埼、神子元島、劔埼、伊王島、佐多岬、潮岬)のうちのひとつです。竣工は明治3年旧暦11月11日(西暦1871年1月1日)で、初点灯には三条実美、大久保利通、大隈重信ら明治の元勲と英国公使ハリー・パークスが来島し立ち会っています。灯台建設の監督はスコットランド人のリチャード・ヘンリー・ブラントンでした。下田から切りだされた伊豆石を精緻に積み重ね、目地には日本初の速成セメントが使われています。石造灯台では日本最古の現役の灯台であり、国際航路標識協会 (IALA) が選定した「世界歴史的灯台百選」のひとつでもあります。日本灯台50選にも選ばれています。また日本政府により史跡に指定されています。等級は第3等群です。速成セメントに経年および風波による劣化がみられたため、耐震補強を兼ねた工事が1982年と1995年に行われました。炭素繊維などを使って灯台全体を補強した。2007年から2008年にも電源設備を中心とした改修工事が行われました。


神子元島灯台(2014年05月撮影)









































【姫埼灯台】

姫埼灯台
(世界灯台100選)




●航路識別番号:1336 [F7096 ●位置:北緯38度05分13秒
    東経138度33分46秒
●所在地:新潟県佐渡市両津大川 ●塗色・構造:白色 塔形(六角形) 鉄造
●レンズ:LB-40型灯器 ●灯質:単閃白光 毎6秒に1閃光
●実効光度:230,000 cd ●光達距離:17海里(約 32 km
●明弧:79度から310度まで ●塔高:41.5 m (地上・塔頂)
●灯火標高:41.5 m (平均海面 - 灯火) ●初点灯:1895年
●管轄:海上保安庁第九管区海上保安本部

姫埼灯台は、明治28年12月10日に点灯され、佐渡の表玄関、両津港の入口に突き出した姫埼に設置されています。佐渡に向かう船が始めて見るこの岬の崖上に白亜の灯台としてそびえて見え、越佐海峡を航行する船舶の重要な道しるべ(指標)となっています。この灯台は、設置後100年以上経過しており、当時のままの姿で現存する日本最古の鉄造りの灯塔で、歴史的価値が認められ、平成9年IALA国際会議において、世界の灯台100選及び「日本の灯台50選」に選ばれました。平成6年度の改修時には、設置当時の設計及び詳細な資料がなく、暗中模索の状態で保存工事を行いました。この工事は、過去に幾多の経験を有する業者に依頼して、建設当時の内装状態や材料をそのまま残すという困難な改修でありましたが、今後の自然災害にも耐えられるよう現在の技術で部材を補強し、学術的な価値が高い文化遺産の役割を持って現用の灯台として後世に残ることになります。内装材は、木目を表す手書きの模様で100年前の職人の技を現在にも伝え、希少価値のある珍しい工法となっています。また、主用部材は鉄を用いており、当時の製造技術の高さを伺い知ることができ、明治期の職員が西洋から伝えられた製鉄の技術を明治維新後の短期間に習得し、独自の製法を確立したのではないかと思われます。平成21年2月、安全な船舶航行に貢献し我が国の海運業等を支えた灯台等建設の歩みを物語る近代化産業遺産群として認定されました。灯台の周辺については、両津市により整備され、昔の灯台職員用庁舎・宿舎模した姫崎燈台館(資料館)が建設され、またキャンプ場や岬の周辺をめぐる遊歩道が整備されています。


姫埼灯台(2009年09月撮影)
























【犬吠埼灯台】

犬吠埼灯台
(世界灯台100選)




●航路識別番号:2495(F6228) ●位置:北緯34度35分45秒
    東経138度13分33秒
●所在地:千葉県銚子市犬吠埼9576 ●塗色・構造:白色・塔形レンガ造り
●レンズ:第1等フレネル式 ●灯質:単閃発光・15秒毎に1閃光光
●実効光度:1100000cd ●光達距離:19.5海里(約36km)
●明弧:169度から65度まで ●塔高:31.30m(地上・塔頂)
●灯火標高:51.80m(平均海面・灯火) ●初点灯:1874年(明治7年)11月15日
●管轄:海上保安庁・第三管区・海上保安本部

犬吠埼灯台は日本を代表する灯台の一つで歴史的文化財的価値が高く、Aランクの保存灯台ともなっている。「世界灯台100選」、「日本の灯台50選」にも選ばれている。 2010年(平成22年)4月28日には国の登録有形文化財にも登録された(官報告示は同年5月20日)。また、最大の第1等レンズを使用した第1等灯台である。第1等灯台は日本に5つ しかない。この灯台は明治初期に、江戸条約によって建設された8基、および大坂条約によって建設された5基の洋式灯台の中には入っていないが、それに続く重要な灯台として建設が決まった。というのも、この付近一帯は小島・岩礁が多く、昔から海の難所とされてきたからである。そして1868年10月6日(慶応4年8月21日)、幕府の軍艦「美賀保丸」が暴風雨に遭い、ここの黒生(くろはえ)岩礁に乗り上げて座礁沈没、乗組員13名が死亡するという事故も起きていた。そのような中でイギリスから招いた灯台技師、リチャード・ヘンリー・ブラントンの設計、施工監督のもと1872年10月4日(明治5年9月2日)に着工、1874年(明治7年)11月15日に完成し初点灯された。建設当初より白色塔形(円形)の煉瓦造灯台であるが、この煉瓦は内務省の土木技師中沢孝政によって生産が試みられた初の日本製(千葉県香取郡高岡村、現在の千葉県成田市高岡)であり、その数はおよそ19万3000枚である。ブラントンは当初日本製煉瓦の使用に反対したといわれ、その強度に不安を感じたためかこの灯台の造りはそれまでの灯台の構造とは違って二重構造になっており、120年以上の風雪に耐え今日に至っている。灯塔高 31.3 m(地上から塔頂まで)で、煉瓦製の建造物としては尻屋埼灯台に次ぐ、日本第2位の高さである。2008年(平成20年)3月31日、犬吠埼灯台に付随する施設であった犬吠埼霧信号所「霧笛舎」が100年の歴史にピリオドを打ち、閉鎖された。閉鎖に当たって最後の霧笛を鳴らすお別れ式典が挙行された。

犬吠埼灯台(2003年06月撮影)