(18)富岡製糸場と絹産業遺産群(群馬) | ||
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登録区分:文化遺産 | 登録基準:(2)、(4) | 登録年:2014年 |
「富岡製糸場と絹産業遺産群」は、平成19年1月世界遺産暫定一覧表に追加記載されました。その後、平成24年8月には日本政府が「富岡製糸場と絹産業遺産群」の推薦を決め、ユネスコ世界遺産センターへ推薦書が提出されました。(暫定版:平成24年9月提出、正式版:平成25年1月提出) 提出された推薦書にもとづいて、世界遺産委員会の諮問機関である国際記念物遺跡会議(ICOMOS:イコモス)が書類審査をおこない、平成25年9月には、現地調査が実施されました。 平成26年4月にはイコモスより「富岡製糸場と絹産業遺産群」は、「世界遺産一覧表」への記載が適当である旨、いわゆる「登録」の勧告がありました。そして、同年6月カタールのドーハで開かれた第38回世界遺産委員会で「富岡製糸場と絹産業遺産群」は「世界遺産一覧表」へ記載され、世界遺産登録となりました。 「富岡製糸場と絹産業遺産群」の顕著な普遍的価値 「富岡製糸場と絹産業遺産群」は、長い間生産量が限られていた生糸の大量生産を実現した「技術革新」と、世界と日本との間の「技術交流」を主題とした近代の絹産業に関する遺産です。日本が開発した生糸の大量生産技術は、かつて一部の特権階級のものであった絹を世界中の人々に広め、その生活や文化をさらに豊かなものに変えました。
評価基準(A)高品質生糸の大量生産をめぐる日本と世界の相互交流 ・明治政府による高品質生糸の大量生産のための近代西欧技術導入。
・日本国内での養蚕・製糸技術改良の促進。 ・日本の高度な養蚕・製糸技術の海外移転による世界の絹産業の発展。 評価基準(C)世界の絹産業の発展に重要な役割を果たした技術革新の主要舞台 ・器械製糸から自動繰糸機での製糸技術の発達を伝える富岡製糸場。
・革新的な養蚕技術の開発とその普及を伝える建築物・工作物の代表例。 |
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富岡製糸場(2014年11月撮影) |