滋賀・醒ヶ井・地蔵川の梅花藻

梅花藻(ばいかも)
バイカモ (梅花藻、Ranunculus nipponicus var. submersus)は、キンポウゲ科キンポウゲ属の多年草の水草で、イチョウバイカモの変種のひとつです。ウメバチモという別名もあります。ただし母変種のイチョウバイカモを広義のバイカモとして扱うこともあります。なおバイカモ類という時には、バイカモ亜属(Subg. Batrachium)の各種のことを指します。冷涼で流れのある清流中に生育し、初夏から初秋にかけてウメの花のような白い花を水中につけます。葉は濃緑色で分裂し、流れに沿って1メートルほどに伸びます。静水では育たず、水槽での生育は困難です。山菜として食用にもなります。日本固有種で、冷水を好むため、北日本では水路や河川などに広く分布しますが、西日本などでは上流や湧き水のある地域に分布域が限られます。そのため、都道府県別レッドデータブックで絶滅危惧種に指定されている場合も多見かけられます。
醒井・地蔵川
地蔵川は滋賀県・米原市・醒井を流れる小川で、居醒の清水などから湧き出る清水によってできていて、大変珍しい水中花「梅花藻(バイカモ)」で有名です。水温は年間を通じて14℃前後と安定しており、貴重な淡水魚である「ハリヨ」も生息しています。また、「居醒の清水(いさめのしみず)」は、平成20年6月「平成の名水百選」(環境省)にも選ばれています。梅の花に似た、白い小さい花を5月中旬〜9月下旬まで咲かせる梅花藻は、7月下旬〜8月下旬にかけて見頃を迎えます。この水草は、水温14℃前後の清流にしか育たず、全国でも生育場所が限られています。地蔵川が雨による影響で増水しやすいため、晴れの日が数日続いた後が観賞に適しています。尚、地名は醒井が正式で、JR駅名が醒ヶ井となっていますが、読み方はいずれも”さめがい”です。

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醒井・地蔵川の梅花藻(水中撮影)


《2004年07月撮影》












《2022年07月水中撮影》