桜花礼賛の目次



003 日本の桜のはルーツは?

ヒマラヤザクラ
梅は古代に中国からもたらされたと言いますが、桜はどうなのでしょうか?実際に桜は日本の固有種ではなく、中国の四川省や雲南省、さらにインドやミャンマーの山岳地帯にも自生しているそうです.写真はこのヒマラヤ桜(ヒマラヤザクラ)で、バラ科サクラ属の落葉高木です。原産地はインドのカシミール地方から中国の雲南省にかけてです。亜熱帯の標高1100〜2300メートルの地域に自生しています。日本へは1968年に現ネパール国王から贈られたました。二酸化窒素の吸収同化能力が高く、環境浄化木として注目されています。樹高は5〜10メートルくらいになります。開花時期は11〜12月で、花は一重で、淡い紅色をしている。写真は11月に埼玉県花と緑の振興センターで撮られたものです。日本の神話の世界では桜の起源は、古事記に拠ると言われています。「木花開耶姫」(このはなのさくやひめ)という神武天皇の曾(ひい)祖母にあたる神で、稲の豊作をもたらす神様とされています。この神様とされている木の花こそが桜で、「さくや」が転じて「さくら」になったと一説では言われています。ちょうど桜の花の咲く時期に、日本各地では稲を植え始める頃と重なるため、稲の神様が桜の木に宿り花を咲かせ、やがて豊作をもたらす神として桜を崇めたのでしょう。