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002:日本最古の灯台とは?

高燈篭(住吉大社復元)

日本最初の灯台については、839年(承和6年)に復路離散した遣唐使船の目印として、九州各地の峰で篝火を焚かせたと『続日本後紀』にあるのが最初であると言われている。建設が確認される最古の灯台は、摂津国の住吉大社(大阪市住吉区)の西にあるかつては住吉大社の馬場だった住吉公園入口に復元されている鎌倉時代に建てられた高灯籠である。江戸時代に入り海運が盛んになると、日本式の灯台である灯明台や常夜灯が岬や港に近い神社の境内などに設置されるようになった。航路標識として海上保安庁から正式に承認されている最古の灯台は兵庫県西宮市にある今津灯台で、1858年に再建されたものである。日本最初の洋式灯台は1869年(明治2年)2月11日に点灯した観音埼灯台で、着工した1868年(明治元年)11月1日が灯台記念日となっている。また、現存最古の洋式灯台は旧品川燈台(1870年点灯、品川区から犬山市の博物館明治村に移築、重要文化財)、現地に建つ最古の洋式灯台は旧堺燈台(1877年点灯、大阪府堺市堺区、国の史跡)である。


今津灯台(復元)

旧品川灯台(明治村に移設復元)